「美容師が独立」するときの「失敗例」を予習しておこう
まいど
こいけでございます🤙
自分が独立した時事を振り返ると、「こうしておけば良かったなー」と思うことが沢山あります
これは、実際に独立してから「いろいろな経験をしてきたからこそ感じること」でもあります
そこで今日は、これから独立される方に向けて、「美容師が独立する時に起こりがちな失敗パターン」についてご紹介させていただきたいと思っています
ではでは、
まいります
融資で起こる3つの失敗パターン
まずは、独立を思い立った際の最初の関門である「融資関連の失敗パターン」についてです
①美容師免許
日本政策金融公庫で創業融資を受ける場合、いくつかの要件を満たす必要があるのですが、その中の一つに「美容師資格を持っている」という条件があります
この美容師資格を紛失してしまっている方が、意外といらっしゃるんですよね。。
引越し等で、どこにしまったのかわからなくなってしまったり、「実家に送った」までは覚えていて、その後の所在がわかない。。なんてパターンです
美容師免許の再発行には1〜2ヶ月かかってしまうこともあるので、独立を志した際には、現物の美容師免許が手元にあるかどうかを確認したほうがいいと思います
②管理美容師免許
公庫の新創業融資制度の条件で「雇用の創出を始める方」といった文言があります
公庫は、雇用を創出する事業を始める方を積極的に応援してくれますので、スタッフを雇用する計画があるほうが融資に有利に働きます
ただし、人を雇用するためには「管理美容師免許」を取得している必要があります
人を雇用していく事業計画書を作成した場合、管理美容師免許の有無も確認されますので、こちらも事前に現物の確認をしておいたほうがいいと思います
仮に管理免許を持っていない方は、タイミング次第で取得に結構な時間がかかりますので、それも考慮しつつ「独立の計画」を立てましょう
③自己資金
同じく、公庫の条件に「創業資金総額の10分の1以上の自己資金を確認できる方」という文言があります
「創業にかかる予算の10分の1以上の自己資金を持っていないと融資対象になりませんよ〜」ってことですね
ここでいう自己資金というのは「通帳などで履歴を確認できる」必要があります
理想としては「自分でコツコツ通帳に積み立てたお金」であること
貯めた履歴がない場合は、親から自己資金を譲り受けたり、借りたりすることでも自己資金として認めてもらうことは可能ですが、しっかりとした手順を踏む必要があります
この場合も、お金のやり取りが、口座上で確認できるようにしておかないと公庫では自己資金と認めてもらえないので注意しましょう(手渡しNG)
自己資金に関しても、事前によく確認をしないまま融資を進めてしまって融資を否決されてしまう人がたくさんいらっしゃいます
離職時に起こる3つの失敗パターン
次に、独立前に勤めていた会社を辞める際に起こる失敗パターンについてご紹介させていただきます
①辞めさせてもらえない
独立する時というのは「物件」を起点に、物事が大きく進んでいきます
先ほどの融資に関しても、「物件候補が見つかって、ようやく申し込める」ようになるのです
ところが、良い物件候補が見つかったにも関わらず、「職場と揉めてスムーズに辞められずに物件を逃してしまった」なんて事例も結構あります😓
独立の際に気に入る物件との出会いは、大変貴重です
その貴重な出会いを活かすためにも、職場にはなるべく早めに独立の意思を伝え独立の理解を得られる状態にしておくのが望ましいです
できれば、1年程度前に「その旨」を伝え、良い物件が見つかったタイミングで辞めさせてもらえる約束をしているのがベストです
仮にその約束が得られない場合でも、1年程度前から離職の意思を伝えていることで、職場も離職に対して備えることが出来ますので、最低限のマナーを守った上で独立に進むことが可能になります
②辞める時期が早すぎた
辞める時って、職場に言いにくいですよね。。
言いにくいからこそ、「辞める日程をはっきりさせないと迷惑かな?」と感じてしまい、融資が受けられるかどうかもわからないままで会社と話し合い、不本意な退職日が決定してしまう事も良くあります
独立の日程がはっきり見えてくるのは、物件候補が見つかって、なおかつ融資を申し込み終わったあたりです
順調にいけば、その数週間後融資が可決され、内外装工事がスタート
そこから数週間〜1ヶ月程度で晴れてグランドオープンとなります
この流れは「全て未確定のスケジュール」のため、ダメになってしまうことも十分考えられます
- 突然物件のオーナーに断られた
- 融資を断られた
- 工事の時期が大幅にずれ込んだ
などなどいろいろな事態が考えられます
仮に独立のスケジュールが全て白紙に戻った際に、一時的に無職になってしまう可能性も考えられますので、図々しいかもしれませんが職場に「独立日程がはっきりしたら退職日を決める形でもよろしいでしょうか?」と一度お願いしてみるといいかもしれません
利益に余裕のない会社ならば受け入れることは難しいかもしれませんが、それはそれで仕方がありませんしね😌
③顧客との連絡トラブル
2003年に個人情報保護法が改正され、顧客への連絡に注意が必要になりました
顧客情報は会社に権限や管理責任がありますので、退職していく従業員が会社に無断で連絡したり、連絡先やデータを持ち出してしまうと、訴訟になるリスクが発生します
仮に独立して顧客を連れていきたいのであれば、顧客が自主的に調べた際に、すぐに独立の予定やスケジュールが確認できるようなメディアやSNSを準備しておく必要があると思います
また、独立の連絡を受けた顧客側に訴えられる事例も発生しているので、お気軽にDMを出したりしないように注意してくださいね
損益計算で起こる5つの失敗パターン
最後に、事業計画上で起こる問題点についてご紹介させていただきますね
①思っていたよりも新規が来なかった
新規が思っていたより来ないことはよくありますし、改善するためには価格、広告内容のPDCAを回していくしかありません
ただし、「広告をしていない」のにも関わらず、「新規が思ってたより来なかった」と考えてしまう事態は避けたいところです
何か動いた結果、「結果が思わしくない」のは修正できますが、「独立したのにも関わらず何も動かない」のは、最初から「完全に失敗パターン」に向かっています
事業計画を作成する時点で、しっかりと「広告費にいくら使うのか」を明確に決めておきましょう
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②採用できなかった
1人営業では黒字化できないような損益分岐のサロンを作ってしまい、さらに人が集まらなかったというパターンです
この場合、人を採用して売上を上げるか、1人での生産性を上げる(営業時間、単価)しか方法がありません
急に人を採用すると言っても、時代は空前の売り手市場の為、苦戦が予想されます
誰かを連れて独立する予定の場合でも、相手の覚悟を固めるという意味で「1度真剣にミーティングの席」を設けた方がいいと思います(アルコール抜きで😂)
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③人が辞めてしまった
せっかく人を採用しても、既存スタッフが辞めてしまうので、「人が増えない」という事態ですね
これは、多くののサロンで起こっている事なので、ある意味仕方がないのですが「どんどんスタッフが増えていかないと黒字化できないサロン」を独立時に作ってしまうのはやめましょう!
「右肩あがりに人が増えていくこと」はありませんので、人を雇用していく予定で事業計画所を作る際にも、「3人で黒字化できる」ような損益計算をしてスタートするようにしましょう
④単価設定ミス
これは、最初の価格やメニューの設定ミスが原因です
一見、儲かってるように見えるほど「客入り」はいいいのに実は赤字。。というパターンですね
「薄利多売寄り」になってしまっていますので、稼働している椅子を増やすか(増員)、営業時間を伸ばすか、単価を上げるか しか対処方法はありません
後から変更するのは本当に大変なので、独立前に、「1日いくら売上げたらいいのか?」「そのための客単価はいくらが適正なのか?」を必ず計算してから価格設定に臨みましょう
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⑤トップスタイリストが辞めてきつくなった
売上を持っているスタッフを連れて独立したパターンに多いです
ある程度スタッフが増えてきてからなら、なんとか耐えられるかもしれませんが、持ち客の売上をあてにしていたスタイリストが初期に辞めるときついですよね。。
売上を持っているスタッフの場合、条件面で揉めるパターンもあるので注意が必要です
できれば、自分の力と、新しい地域のお客様で地道に売上を上げていく計画にしていった方が、結果的に安定しやすいと思います
まとめ
よくある失敗パターン&トラブルパターンをピックアップさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
失敗しないためには事前の計画が大切です
①融資に必要な資格や書類はなるべく早めに把握するのと現物確認する
②辞めるタイミングは、しっかり筋を通してから図々しく交渉する
③事業計画書を作成する時に、3年分のリアルな損益を自分で計算して書き出してみる(最低3パターン)
これら3点をしっかり取り組むだけでも、上記のような失敗リスクはだいぶ減ると思います
美容師の独立は、「準備8割本番2割」
これを心がけてみてくださいね😌
ではでは、
今日はこの辺で。
読んでくれてありがとうございます🤙