美容室の幹部に必要な資質とは?
まいど
こいけでございます🤙
コンサル先の美容室経営者の方々から、
「幹部が育たない」
と相談を受けることが多いので、今日は美容室の幹部(主任やチーフ、店長、マネージャー)と言われる方に必要な資質について考えていきたいと思います
ではでは、
まいります
人気美容師=良い上司ではない
美容師になりたての頃から「幹部になるぞ!」と考えている人って、多くはないですよね
プロとしての美容師を目指してこの世界に来たわけですから、まずは人気のプレーヤーである「売れてる美容師」に憧れるものです😌
「指名数」であったり「売上」だったり、「再来率」が、人気美容師である指標になります
人気美容師というのはプロの世界で「数字で結果を出した人たち」ですから、社内でも一目置かれる存在になります
でも、「美容師として数字の結果を出した=後輩から尊敬される」とはならないことが、美容室経営を難しくする要因でもあります
美容師として結果を出しても、周りの評価が上がらない人も一定数いるのです。。
「あの人は、美容師としてはすごいけど、人間として尊敬できないよね」
もしかしたら、皆さんも「誰かの顔が浮かんだ」かもしれませんね
人気美容師なのに「後輩から尊敬されない人」はたくさんいますが、大抵本人は気づいていません
それどころか、嫌われているのにも関わらず上から目線で偉そうに後輩指導をしてしまったりするので、その圧力に疲れてしまった後輩たちがどんどん離職して行ったりします。。😓
これは、求人費や教育費、人件費に多大な「先行投資」をしている経営者にとっては「避けたい事態」です
幹部に必要な資質とは?
幹部ということは、現場で働く美容師にとっての直属の上司にあたります
その上司に求められる事とはなんでしょうか?
究極までシンプルにすると、このような特徴があります
①後輩が慕う、良い上司の特徴
「良い上司には、見守られていると感じる」
見守ってくれる存在といえば「親」ですよね
甘やかすだけではなく、時には厳しく、時に優しく、その子が良い人生を歩めることを願い、見守ってくれている存在です
慕われている上司にも、同じような特徴があります
言うべきことは言うけど、その裏には「優しさと愛情」がある
アシスタントのミスに対して感情的に怒るのではなく、「なぜならば」を、相手が理解できる言葉で丁寧に伝え、導くように諭す
「その子の美容師人生を楽しく過ごして行けるよう、さりげない手助けができる」
こういった意識を持ってサロンワークを過ごしていくことで、段々と良い上司に近づいていきます
②後輩が嫌う、悪い上司の特徴
「ダメな上司には見張られていると感じる」
偉い立場になると、急に弱い者に強く接してしまう「パワハラ気質の人」っていますよね
自分の正義の元、「サロンやお客様にとって、良かれと思ってやっている」のですが、その細かいチェックにより、現場が息苦しくなったり、後輩が萎縮してしまったりします。。😅
言い方や伝え方に、「強引さ」や「いやらしさ」「バカにした態度」が存在するため、後輩は素直に聞く気になれません
そんな状況下で長く働きたい人なんていませんから、何かのきっかけがあると一気に離職に向かいます
こういう後輩に慕われない上司にも「2パターン」あって、
①「後輩が離職したことによって変われる人」と、②「人の気持ちに鈍感で変われない人」がいます
①の変われる人の場合は、「失敗したタイミングで導いてあげる事」が、とても大切です
経営者としては、一度も失敗して欲しくはないので、あらかじめ「幹部としての在り方」を教育しますが、残念ながら「その時」は伝わりません
失敗して、初めて伝わるようになる(聞く耳を持つ)ので、ある意味「幹部の失敗は、組織成長への必要経費」と言えるでしょう
失敗して「修正しなくては」「成長しなくては」という、反省する意識になった人だけが、良い上司に変われるチャンスを手に入れます
②の変われない人に関しては「権限を与えない」以外に対処の方法がありません
「自分が正しくて周りが間違えている」など、他責で考えてしまう「プライドが高く、意外と心が弱い人」が多いので、例え厳しく教育しても「本人の心」が持ちません。。
元々ストイックで個人力が高く、チームとして働く事に向いていない人が多いので、組織としては「その人の数字や売上に頼らない形を早く構築していく必要」があります
注意していただきたいのは、「この人たちが美容師として悪いわけではない」って事です
むしろ、お客様目線から見たプロの美容師としては、この人たちの方が正しいのかもしれません
美容師として魅力に溢れた人たちが多く、個人として大変な努力を乗り越えてきています
それ故に、「甘えた同僚」を理解する事が難しく、「それを容認する会社にも不満が溜まっている」のです
チームとしても意識の高い中途採用集団だけで固まれば、とんでもない高みに行く可能性を秘めた本当の意味での「プロの美容師」と言えるでしょう
ただし、多くの組織はそんな状況にありません(新卒やアシスタントは、高いプロ意識を持ってスタートはすることは難しい)
組織としての在り方とは
働いている社員の将来のポストを考えると、組織としては拡大する方向に向かう事になります
そうなってくると、「店舗を増やす」必要がありますよね
店舗を増やすために必要なのが「スタッフを増やす事」と「売上を上げる事」です
良い幹部(上司)が多いサロンは、スムーズに店舗展開がしていきやすいですが、問題は良い幹部が少ないサロンです
売上は上げているけど、後輩がついて行かない幹部
この場合、上記の「変われるタイプ」か「変われないタイプ」かを見極める必要があります
失敗で変われるタイプ
一度ミスをして後輩の離職が出ないと気付けませんから、会社としては後輩の離職のタイミングでアドバイスを伝え、離職を補う求人力を提供する(配属)しか方法がありません
離職はとても痛いのですが、みんなミスをしながら(失客しながら)人気美容師になってきたのと同じように、「ミスをしながら良い幹部になっていくもんだ」と考えるようにしましょう
失敗しても変われないタイプ
いわゆる他責タイプです
この人たちは、「上司としてのミス」を、今後も繰り返していくので、組織の発展には残念ながら悪影響を及ぼします
よほど卓越した能力でもない限りは、ヒラに降格するなどで対処するしかないので、多くの場合離職の方向に向かうでしょう
その際にしっかりと対処出来る残されるスタッフとの信頼関係を構築し、売上も依存しないよう準備しておくのが「組織としての在り方」になります
経営者から見たら、その幹部に問題があるようには見えにくいですし、長年貢献してくれている大切な社員なのが本当にキツイところなんですよね。。
大概人間性は良いんでね。。
でも、組織として前に進むために、時には「経営者としてしんどい決断する必要がある」と思ってます
美容業界の近未来
どれだけビジネスモデルを仕組み化しても、「美容室は人に依存せざるを得ない」とつくづく感じます
それ故に、幹部と新しいスタッフとのバランスや人間関係に疲れ、組織としての発展をやめてしまう会社もたくさんあります
そう考えると、業務委託やシェアサロンの隆盛もよくわかりますよね😌
この先10年は、従来の会社も、業務委託の会社も「どのくらいのバランスが良いのか?」を模索するような展開になるような気がしてます
社会情勢も感じ取りながら、自社にとって適度な雇用環境や展開を考え、バランスを取りつつも、諦めずやり続ける
そんな展開が理想ですね
経営者としての選択は、「やるか、もっとやるのか」の2択です
ブレたら負け
そう言い聞かせて、お互い頑張っていきましょうね😂
ではでは、今日はこの辺で。
読んでくれてありがとうございます🤙