シェアサロンの美容師還元率(歩合率)が高いとは言えない理由

2022-11-10

まいど🤙

 

こいけでございます

 

ここ5年くらいですかね

美容業界で「フリーランス美容師」という働き方が急速に支持されるようになってきたのは。

 

「大企業でも終身雇用が崩壊してきている」と言える今の時代に置いて、当然の流れなのかもしれませんね

 

会社に所属しながら副業をして将来のリスクヘッジをする人も、今後はどんどん増えていく事でしょう

 

「シェアサロンは歩合率が良いらしいよ」

 

確かに美容師側から見た歩合率は高いです

 

でも、本当に歩合率が高いって言えるの?

 

という話をしていきます

 

 

ではでは、

 

 

まいります

 

シェアサロンは不動産業?

「シェアサロンなんだから美容室に決まってんじゃん」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、シェアサロンは「収益構造的には不動産業」に属します

 

例えばイオングループってありますよね?

多くの人はスーパーで食料品などを販売している小売業だと思っていると思いますが、イオングループの中の「イオンモールやイオンタウンなどは不動産業」です

どんな仕事をしているかと言いますと、土地を整備して建物を作り、それをテナントに貸し出して賃料収入を得たりしています

 

わかりやすくいうと、「イオンの中にアパレルショップが入っていた」とします

僕らの立場で考えると「イオンで洋服を買った」と思っていますが、イオン側から見たお客様は「イオンの中にテナントを借りてくれるアパレルショップ」なんです

アパレルショップが僕らに洋服を販売し売上を上げる事で儲かって、イオンに家賃を支払います

「その家賃収入がイオンの売上になるので、不動産業と言えるよね」という理屈になります

 

シェアサロンも同じ構造

シェアサロンの収益構造もイオンモールと同じく家賃収入で成り立つビジネスモデルです

 

「シェアサロン側から見たお客様」は、サロンを利用してくれる一般顧客ではなく「サロンを借りてくれる美容師」です

美容師がたくさんシェアサロンを利用してくれれば、シェアサロンが儲かるようになっています

 

シェアサロンを運営するメリット

現状の美容室経営が難しい理由には大きく2つの原因があります

 

店舗過剰による集客難(広告コストの上昇)

店舗過剰と少子化による求人難(人手不足)

 

両方とも店舗過剰による過当競争が原因ですね😌

 

シェアサロンの場合、の集客をする必要がありません

普通のサロンで既に売上を上げた(お客様がついた)美容師向けに働く場所を貸すことによって、家賃収入が発生しますので集客コストはゼロです(元の美容室側は顧客を奪われた形になる)

 

言い方は悪いですが、「顧客を持った美容師を引っ張ってくる」必要があるんです

 

多くの美容師に利用してもらった方が儲かるので、「うちは歩合率(還元率)が高いよ」という見せ方をして、「売上を持った美容師に来てもらう」というような形をとっています

 

実際に美容師がシェアサロンに支払うのは、ネットカフェなんかと同じように「施設利用料」になるのですが、美容師側が理解しやすいように考えると「歩合率80%バック!!」といった謳い文句になります

美容師に利用してもらえないとシェアサロンの売上はゼロですから、このプロモーションは非常に重要になってきます

 

歩合率80パーセントは高くない

高い歩合率を売り文句に美容師を集客しているシェアサロンですが、「美容室経営の観点」から見ると歩合率80%は別に高くはありません

 

「いやいやいや、普通の美容室に比べたら明らかに高いでしょ」と言われてしまうかもしれませんね😂

 

美容室の歩合率(人件費)は、40~50%程度ですので、単純に比較したらシェアサロンの80%の方が還元率は高いですよね

でも、通常サロン側が支払ってくれるはずの広告費や材料費は美容師持ちとなりますので単純な比較はできません

 

そこで、こういう視点で見てみましょう

 

美容室の家賃比率は10%以下が基本

美容室の売上に対しての家賃比率は10%以内が基本です

人気店になると5%以内に収まっているというところも多いでしょう

 

シェアサロンが不動産業だと定義して、その施設を利用する美容師からの家賃収入で売上が成り立っているのだとすれば、歩合率80%は「家賃比率20%」という事になります

 

シェアサロンにとっては家賃=売上になるわけですから、

なるほど。。儲かりそうですね🤔

 

でも、フリーランス美容師側の負担は家賃比率20%なので、家賃と捉えるとかなり高いです

*もちろん集客に成功している美容師さん個人の数字を見れば家賃比10%以内に収まっている人もいると思います

 

ここ5,6年シェアサロンが人気でどんどん増え続けている事を考えても、シェアサロンの歩合率は遠からず90%になる事が予想されます

 

美容師を集めないと経営が成り立たないのはシェアサロンも一緒ですから、もしかしたら歩合率95%もあり得ますよね(過当競争)

 

美容師さんにとっては儲かりやすくなりますが、貸し手側であるシェアサロンはどんどん儲からなくなっていきます

マネタイズの多様化が求められているところですね

 

シェアサロン人気は、美容師の働き方改革

今回は歩合率の観点からシェアサロンを見てきましたが、現在のシェアサロン人気の根本は「働き方への意識変化」だと思っています

 

「元々あった美容師側の働き方への多様な価値観に対して、魅力的な選択肢を提供できているのがシェアサロンだった」

「そこに既存の美容室は対応できていなかったので、人材が流出する事態が起きた」

 

今後もこの流れは止まらないと思います

 

美容室経営者として、より魅力的な価値を美容師に提供できるようどんどん若い世代から学んでいかなければなりませんね😌

 

 

ではでは、

本日はこの辺で🤙

 

 

読んでくれてありがとうございます

 

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