「美容師 独立」運転資金と広告費から見える「大切な数字」とは?

2022-08-09

まいど

こいけでございます🤙

 

美容師の独立は、「やることが満載」ですので、なかなか運転資金や広告費のことを深く考えずに独立してしまします

でも、美容師の独立時の「運転資金と広告費」を深掘りすると、「ある重要な数字」が見えてくるようになるのですよ😏

今日はそんなお話をさせて頂こうかと考えています

 

ではでは、

 

まいります

 

独立時の運転資金とは?

美容室を作って独立する際の「運転資金」には、以下のようなものが含まれます

  1. 広告費
  2. 材料費
  3. 運転資金

①広告費

新規を集客するために投資する広告費も、運転資金に含まれます

HPBや紙媒体、ホームページ、PPC広告など、黒字化するために必要な期間と予算を、あらかじめ組み込んでいきます

元々の顧客の数や、損益分岐にもよって変わってきますが、「初年度の広告年間予算100万円〜200万円」が目安になってくる事が多いです

 

②材料費

材料費も運転資金として考えます

メーカーにもよりますが、カラー剤などは全て揃えると莫大な金額になります

今までの経験での必要最低限の量に抑え、必要であれば追加していく形が良いと思います

できれば、初期発注材料費の総額は「50万円以内」に抑えられるとベストですね

 

③運転資金

運転資金とは、美容室を独立し運営していくのに必要な資金の事です

軌道に乗った美容室は、月々の売上によって全てを支払えるのですが、独立したてのサロンはそうはいきません

安定的に黒字化するまでのマイナス分を補う資金を、独立時に確保しておく必要があります

創業融資の事業計画書内の運転資金には、上記の①②が含まれますので、それらを差し引いたお金がマイナス分を補填する「本当の意味での運転資金」となります

 

「事業計画の運転資金によって、残る本当の運転資金に差が出る」

事業計画上の運転資金 広告費 材料費 本当の運転資金
200万円 100万円 50万円 50万円
300万円 100万円 50万円 150万円
400万円 100万円 50万円 250万円

 

顧客における運転資金の違い

次に、顧客(独立したサロンに来てくれる、前の勤務先からの既存客)が、運転資金に与える影響を見てみましょう

独立して出したサロンが、どれだけ前の勤務先サロンに近いのか?にもよって変わってきますが、ついてきてくれる顧客は指名客の30%程度だと思います

「あのお客様は絶対来てくれると思ってたのに来てくれないのか!」や、「このお客様がわざわざ来てくださるとは思わなかったな。。」など、美容師側の予想とは反した結果になることもよくあるので、「来てくれるお客様の見積もりは少なめにしておく」のが賢明です😌

また、事業計画時の運転資金が多いからといって、残る本当の運転資金が多いとは限らない点にも注意が必要です

 

「事業計画の運転資金が多いからといって、残る本当の運転資金が多いとは限らない」

事業計画上の運転資金 広告費 材料費 本当の運転資金
①200万円 10万円 30万円 160万円
②300万円 100万円 50万円 150万円
③400万円 200万円 100万円 100万円

 

上の表の場合、事業計画の運転資金と、残る本当の運転資金が比例していません

なぜなら、使っている広告費と材料費に大きな違いがあるからです

 

①の事業計画運転資金200万円サロン

広告費、材料費ともに基準値を大きく「下回って」います

残っている本当の運転資金も、予想より多いです

一見良さそうに見えますが、このサロンについてどう思いますか?

 

広告費が少ないのは元々の顧客のみで黒字化できる見込みならばOKです

例えば、元々店長として働いていたサロンが閉店するので、近くに新しく独立し、顧客を全部連れて行けるような場合ですかね

そういった特殊な例を除くと、やはり広告費が少なすぎるように感じます

本当の運転資金を多く残しても、オープン後に新規客が全然来ないようなら、一気に運転資金は無くなってしまいますので、やはりもう少し広告費に予算を割いた方がいいと思います

足りない分は「自分で動いてカバー」ですね💪

材料費に関しても、少なすぎるように感じますが、買う場所を工夫するなどすればなんとかなるかもしれませんね

 

②の事業計画運転資金300万円サロン

ここは平均値ですね

特に特色のない独立をされる方は、平均値に近い予算投資をするのがおすすめです

 

③の事業計画運転資金300万円サロン

広告費に200万円をかけていることから、既存客が少ないサロンさんなのかもしれません

事業計画上の運転資金にも比較的余裕があるので、この広告費でも問題ないと思います

もしくは、人を雇っての独立の場合も広告費を高く設定する必要が出てきますね

客数を増やさないと、人件費分が無駄になってしまいますから。。

 

広告費は概ね問題ないと思いますが、材料費が高いのが気になります

色々揃っていた方がモチベーションは上がりますが、やはり先の見えない独立時はグッと堪えてお金を残しておいた方がいいと思っています

何より、せっかく400万円もの運転資金を用意したのに、残金100万円は心もとないです😅

 

 

このように、「事業計画上の運転資金」をしっかり用意出来ていても、手元に残る「本当の運転資金」が少なくなってしまうと、倒産の確率は高まってしまいます

また、「本当の運転資金」を残すことに意識が行きすぎてしまうと、肝心の「集客にお金を投資できていない事態」に陥ってしまい、結局倒産のリスクを上げてしまうので「全体のバランスを取る事が最も大切」ということがお分かりいただけるのではないでしょうか

 

運転資金と広告費を考えると見えてくる大切なこと

上記を見てくると、まずは「どのくらいの既存客が来てくれるのか?」を予測することがとても大切なことに気づきます

既存客売上+新規客売上=X

 

このXで黒字化している事が理想だからです

 

「既存客売上を補えるだけの新規数」を集客するのに「広告費」は、いくら必要なのか?

「客単価」はいくらがいいのか?

そこから更に、店舗の「家賃」、「初期費用」が具体化されていき、「独立の総予算」が見えてきます

総予算が見えてくると、「借入と自己資金のバランス」も見えてきます

 

まとめ

じつは、独立を考えた際の「運転資金と広告費」を深掘りすると、「既存客売上を予測する重要性」に気が付きます

すると、「独立に必要な数字」が、ほぼ「決まってくる」んですよね

 

美容師が独立を志した際に、慌てる必要はありません

まずは「既存客売上」を予測することから始めましょう

すると、運転資金や広告費、客単価なども決まってきますし、事業計画に必要な数字も決まってきます

そこから細部を詰めていけば、しっかりと具体化された「意味のある事業計画書」が完成します

 

美容師の独立の起点を「融資」にして考えてしまうと、全ての事業計画はおかしくなりますのでご注意くださいね

 

ではでは、

本日はこの辺で。

 

読んでくれてありがとうございます🤙